燃える雑記置き場
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「ドングリの豊凶予測からクマ出没警報」

今年も熊の出没被害が各地で報告されていますが…

この熊の異常出没の一因とされるのが、ブナ科樹種の堅果のなりぐあい。もちろん、これは一因でしかないと思っていますが…

ブナや一般的にはドングリと呼ばれるコナラやミズナラなどの堅果は、毎年どっさりと実を付けるわけではなく、豊作の年や凶作の年があるなど、堅果生産に豊凶が存在する。特にブナの開花は数年(3-5?)に一度しかない。これら樹種が、たまたまみんな不作だったら、クマさんは食べ物無くて、山から下りてきてしまうというストーリーがよく描かれている。

さて、ではこのドングリの豊凶を、クマの被害が発生する前に推定し、そのなり度合いでクマがどれだけ出てきそうか測ることはできないかと、各県の林業試験場などが力を入れているようです。

で、自分の発表の次の演題は「ツキノワグマ異常出没予測のためのミズナラ、コナラ堅果の豊凶推定手法」でした。
富山林業技術センターの中島さん。

50cm枝あたりの平均着果数(着果指数)より判断。その観測時期の決定。
この判断の時期を、彼らは8月中旬以降とした。この場合、その年の豊凶をしっかりとらえることができ、出没予測に利用可能。

面白かったのは、豊凶予測をこの時期にした理由。一つ目の制限は、クマの被害が発生する前。となると、秋になる前。で、次に観測のしやすさ。ひとつの個体や集団についてのデータでなく、広い地域の予測が必要となるため、肉眼で観察しやすいことはかなり重要。このため、ドングリの堅果が殻斗(キャップ)から顔を出すこの8月以降にしたんだと。

ちなみに、私の人工交雑のデータからは、堅果の落下は7月中旬まで激しいが、その後はほぼ横ばいであることが見て取れる。7月には、無受粉や自家受粉などの未受精堅果がようやく落下し、このときの結実率が、ほぼその年の結実率となる。

キャップから頭をだし、数えやすくなったドングリは、生理的にもその年のなりぐあいをよく表している!?
こういった現場での観測と、細かいデータとが重なるのは面白い。ま、もっとも全体の着花数や初期落下の要因などを明らかに出来れば、もっと前から正確な予測は可能であろう。一方、これらの研究って、実際の豊凶を説明する案をいくつも提供するだけであって、その逆ではない。
こうこう、こういった事象があるので、必ずこうなる!!とは言い切れない所がもどかしい。。

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コメント
この記事へのコメント
里の柿の木に波トタンを縦に巻き付けていました。人も自衛ですが、今年は不作年だと放送しています。
可哀想でも、自然の摂理、どの熊も全部救うわけにはいきませんね。
人が襲われるのも、いい加減にと思ってしまいます。熊だって可哀想ですが。
2006/10/23
(月) 10:30:46 | URL | kazuyoo60 #-[ 編集]
うーむ おもしろいけども
最近よく考えるのは、研究の出口。

研究の本質は、投資とそのリターンだから、そこに存在する研究者のロマンとか想いというのは、社会的世間的には評価できない。

たしかに、今後熊の出没予測ができるのかもしれない。しかしそれが、本当の熊のため我々人のためになるのか?と考えると、やはり疑問が出てくる。むしろ熊が人里に出てこない措置を早急に研究することのほうが大事ではないのか?と考えてしまう。
林業試験場の人もまじめに考え研究されているので、バカにするわけにはいかないが、場当たり的な研究にしか見えてこない。

これは、別に林産試験場の人だけに対して愚痴っているわけではなく、むしろ我々研究者全員が自覚すべき問題と思っている。
もとをただせば、国民の税金を研究費として使わせていただいているんだから、そのリターンがある程度社会に還元できるようなものでなければ、我々研究者はどんどん首を切られていくし、研究費は削られていく。
だから、必死で考えなあかん。
2006/10/23
(月) 11:29:21 | URL | ささみのタヌキ #-[ 編集]
ささみの『タヌキ』さんの意見に大賛同。
はっきり言って、今の大学の抱えるほとんどの研究室は研究費を無駄使いしている。もっと自力で研究費稼ぐようにならんとあかんよね。大昔の研究者達だって私費をどんだけ使ってたことか。今の大学の先生方は世間にあまえちょるのよ。
2006/10/23
(月) 15:13:10 | URL | Tappy #-[ 編集]
>kazuyoo60さん
人の被害が多くなったのは、凶作とはまた別の問題だったり。。。
田舎に、人力=活気が失われつつあるのも、熊が山から里に出てきやすくなった原因とも言われていますし…
なんなんでしょうねぇ~。
2006/10/24
(火) 20:15:44 | URL | 燃海 #LfSnBEJ6[ 編集]
>ささみのタヌキさん
>むしろ熊が人里に出てこない措置を早急に…

今回紹介したのがたまたま予報についてでしたので…もち、熊が山に下りてこないでもだいじょうぶいな研究も行われていますよ。
たとえば、戦後の拡大造林によって、奥山に実のなる樹木が減ったために、熊がより出易くなったと仮定し、この奥山の杉などの人工林を、実をつける広葉樹に植え替えたという事業もあります。これによって、熊があんま出てこなくなったとか。
詳しい資料が無いので、そんな感じぃとしか説明できませんが…

まだまだこの問題も手探りな面が多く、大規模事業には発展できていないんでしょうねぇ~。

お金、すごい重要やね。
2006/10/24
(火) 20:25:22 | URL | 燃海 #LfSnBEJ6[ 編集]
>Tappyさん
無駄使い、してるやろぉ~!!って言いたくなる研究室も、ありますよね。
でも、それ以前に、どう金をとるんじゃぁ~~!!ってほうがデカイ。とくに、研究者はマネージメントに弱い。もちろん、研究室をマネージメントする能力に富んだ研究者も多くいると思いますが。
ま、卒論などの研究成果はうまく挙げられなくても、人を育てると言う大学の最大の目的を無駄にしてしまうようなことの無いようにしてもらいたいですねぇ。
2006/10/24
(火) 20:42:57 | URL | 燃海 #LfSnBEJ6[ 編集]
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